臨床成績

第Ⅲ相臨床試験(基剤対照比較試験)3)

[目  的]
爪白癬患者に対するルコナック爪外用液5%の有効性及び安全性を、基剤を対照として検討した。
[対  象]
爪白癬(遠位側縁部爪甲下爪真菌症:DLSO)症状を有する患者(試験対象罹患爪:第1趾爪の爪甲混濁部面積が20〜50%)かつ真菌学的検査で陽性の293例
[方  法]
患者を無作為にルコナック群と基剤群に割り付け、第1趾爪にルコナック又は基剤を1日1回48週間反復塗布した。

[試験デザイン]多施設共同、無作為化二重盲検並行群間比較試験

[試験デザイン]
[評価項目]
[主要評価項目]
48週後における爪白癬治癒率(中止例を含む)
治癒率の定義:最終判定時点において、爪甲混濁部が完全に消失(臨床的治癒)し、かつ直接鏡検にて白癬菌が陰性(真菌学的治癒)であった割合。
[副次評価項目]
爪甲混濁部面積比減少率、爪甲健常部面積の変化量、直接鏡検陰性率、後観察期間(4週)終了後における治癒症例対象爪の爪白癬再発率、爪甲健常部面積比増加率、LAMP法による白癬菌陰性率
※LAMP(Loop-Mediated Isothermal Amplification):遺伝子増幅法の一種
評価項目と評価時期 塗布12 週後 24 週後 36 週後 48 週後 52 週後
主要評価項目 爪白癬治癒率
副次評価項目 爪甲混濁部面積比減少率
爪甲健常部面積の変化量
直接鏡検陰性率
治癒症例における爪白癬再発率
爪甲健常部面積比増加率
LAMP法による白癬菌陰性率
[解析計画]
[主要評価項目] FAS(Full Analysis Set)を主解析対象集団とし、群間の比較にFisherの直接確率法を用いた。
[副次評価項目]
爪甲混濁部面積比減少率は面積比減少率を分類し、Wilcoxonの順位和検定を用いて2群間の比較を行った。
爪甲健常部面積の変化量、爪甲健常部面積比増加率は、2群の平均値の比較にStudent-t検定を用いた。直接鏡検陰性率、LAMP法による白癬菌陰性率は、2群の陰性率の比較にFisherの直接確率法を用いた。

爪白癬治癒率※1(塗布開始48週後) 主要評価項目

爪白癬治癒率はルコナック群14. 9%(29/194例)、基剤群5. 1%(5/99例)であり、ルコナック群と基剤群との間に統計学的に有意差が認められた(p=0. 012、Fisherの直接確率法)。

爪白癬治癒率

※1 爪甲混濁部が完全に消失(臨床的治癒)し、かつ直接鏡検にて白癬菌が陰性(真菌学的治癒)であった割合。

爪甲混濁部面積比減少率※2(塗布開始48週後) 副次評価項目

爪甲混濁部面積比減少率が著効(75%以上減少)であった症例は、ルコナック群20. 1%(35/174例)、基剤群11. 8%(11/93例)であり、ルコナック群と基剤群との間に統計学的に有意差が認められた(p=0.003、Wilcoxonの順位和検定)。

爪甲混濁部面積比減少率

※2 混濁した爪甲の面積比(混濁部面積比)を算出し、減少率が75%以上(著効)、50%以上75%未満(有効)、25%以上50%未満(中等度改善)、0%以上25%未満(不変)、0%未満(悪化)に分類した。

爪甲健常部面積の変化量(塗布開始48週後) 副次評価項目

爪甲健常部面積の変化量(平均値±標準偏差)は、ルコナック群14.30±64.19mm2、基剤群-3.31±63.29mm2であり、ルコナック群と基剤群との間に統計学的に有意差が認められた(p=0.033、Student-t検定)。

健常部面積の変化量

直接鏡検陰性率(塗布開始48週後) 副次評価項目

試験対象罹患爪の直接鏡検陰性率は、ルコナック群で45.4%(79/174 例)、基剤群31.2%(29/93 例)であり、ルコナック群と基剤群との間に統計学的に有意差が認められた(p=0. 026、Fisherの直接確率法)。

  投与群 対象症例数 陰性 陽性 Fisherの
直接確率法
薬剤塗布
開始48週後
ルコナック群 174 79例(45.4%) 95例(54.6%) p=0.026
基剤群 93 29例(31.2%) 64例(68.8%)

後観察期間(4週)終了後における治癒症例対象爪の爪白癬再発率 副次評価項目

投与終了後4週間目(52週目)において、ルコナック群及び基剤群ともに再発は認められなかった。

安全性

副作用は、ルコナック群194例中55件44例(22. 7%)、基剤群99例中6件4例(4. 0%)であった。主な副作用は、 ルコナック群では「皮膚乾燥」13件13例(6.7%)、「接触皮膚炎」12件10例(5.2%)、「爪囲炎」8件8例(4.1%)等、 基剤群では「皮膚乾燥」2件2例(2.0%)、「爪裂離」2件1例(1.0%)、「乾燥症」及び「接触皮膚炎」1件1例 (1.0%)であった。

3)佐藤製薬株式会社社内資料;第V相臨床試験(承認時評価資料)